読書感想文「一生モノの勉強法」

約一ヶ月ぶりの投稿。新年度になってから結構忙しくて大変です。

久々の読書感想文

本をよく読むのですが、あまり紹介できるような本が無いなー。と思っていた矢先に出会った本が素晴らしかったのでエントリー。
今回、読書感想文にしてはちょっと長いです。(笑)

一生モノの勉強法—京大理系人気教授の戦略とノウハウ 鎌田 浩毅

京都大学の火山学の鎌田教授が書いた本です。
鎌田教授は有名なので、テレビでも見た事がある人は多いんじゃないでしょうか?

最初は暇つぶしにと思って手に取ったのですが、中身があまりにも目から鱗で、メモを取りつつじっくり読みました。
メモを取りながら本読んだのなんて初めての経験です。

ちなみに私はこの本を学校の図書館で見つけました。
なんと紹介ボードに鎌田教授の直筆が(笑)

ここから先ネタバレ注意。

まず特徴として、第一に読みやすいです。編集者さんのおかげもあるかもしれませんが、本当に理科系の人間なの?というぐらい言葉の扱いが上手です。
スラスラ読めるのに、内容はしっかり頭に入ってきます。

そして、オプションが充実しています。
目次で内容が大まかにわかる仕組みになっていて、一回読めば、目次を見るだけでほとんどが思い出せます。
また、巻末に重要単語(?)の索引が付いていて、読み終わった後に頭にひっかかっている単語からも内容にたどり着けるという親切設計。
何度も読み直す事が前提に作られているのを感じました。

何より素晴らしい点は、年齢層を選ばない事です。
「はじめに 大人の勉強は『成功』を目的にするもの」
という出だしから始まるので、一見するとビジネスマン向けですが、中身はビジネスマンにとどまらず、中学生ぐらいでも十分に理解し活用できます。
(中学生のうちにこの本に出会いたかった!)

中身

さて、ここから内容に触れていきますが、私が感心したのは、

主にこの3つです。

勉強の時間を作り出すテクニック

ここは必読です。僕としてはこの本のメインと言ってもいいかも知れません。
時間をいかにコントロールするか。また、勉強に向かうためにはどうやってモチベーションをあげればいいのか。そんなことが書かれています。
私のお気に入りを一つ紹介すると、「パソコンはインプットに使ってはすごい時間が使われてしまうので、アウトプットに使うのがいい。」ということです。当たり前に聞こえますが、結構厳しいです。だらだらとインターネットをしてしまうことって往々にしてありますよね。

また、「15分検索しても見つからないものは、ほとんどの場合1時間検索しても見つからない」。
これはパソコンを常日頃使っている人なら頷かざるを得ないのではないでしょうか。
この言葉の前にはストップウォッチを用いて、15分や1時間区切りで自分の仕事に区切れを設け、自分の時間をコントロールしよう!というような感じのことが書いてあります。
小さな締め切り(デッドライン)をいくつも設ける事によって集中して物事に取り組める様になるそうです。

文房具の活用術

文房具の活用術は「ルーズリーフ」と「クリアファイル」が主です。
これは使えると思ったのが、「ルーズリーフの裏側は使わない」。
あとから追加することのためにあえて、裏側を使わないんだそうです。
僕は貧乏性なので完全に両面ビッチリ埋めてしまうのですが、効率的には悪い事この上ないですね(笑)
あと、ルーズリーフの左上にある日付欄や、タイトル欄。あれって活用していますか?
もしも使ってない人がいたら使ってみる事をオススメします。後になって探すときに大変便利です。

「クリアファイルは贅沢に使え」。
なんでも著者の机には常に200枚ぐらいもクリアファイルのストックがあるんだとか。すごい。
また、無理矢理まとめようとしてはいけないんだそうです。ちょっとでも違うジャンルだと思ったら別のクリアファイルへ。

今クリアファイルも安くなっているので(僕が今探した感じだと600枚で3102円とか。1枚当たり5.17円!?)、作業効率を重視するならこのやり方を導入して損は無いと思います。欠点という訳ではないですが、そんな枚数のクリアファイルを置く棚が必要になりますね。

手帳の活用術

手帳の活用術ですが、今まで自分が結構やってきたことと同じだったので若干嬉しかったです(笑)
「遊びの記録も書く」とかがいい例でしょうか。あとから手帳を読んで振り返ると、思い出の引き出しがすっと出てきます。
結局手帳は、未来の予定を立てる事よりも過去を見直す事に重きを置いた方が良さそうです。

ちなみに著者は大学の講義の時の自分のファッションを記録しているそうです。
「オシャレな教授」として通っている以上、連続で同じ服は着れないみたい。カッコいいですね。

おわりに

今やっている仕事、勉強が上手く行かなかったら、それはひょっとすると「やり方」のせいかも知れません。
モチベーションがあがらないだけだと思っていても、それをいかにして上げるかということも立派な「やり方」の一つです。

そんな時、これは買うべき本の一つかもしれません。
僕は図書館で借りた本なので、返却期限が来て返してしまいましたが、いつでも読める場所に置いておきたいので、今度買おうと思います。
さっと読めて、すっと使える。そんな本は少ないです。