真夏のオーストリア
8月中旬、お盆休みを使ってオーストリアに1週間行ってきました。
ウィーンは約10年前の冬に一回だけ訪れたことがあったのですが、今回は夏の訪問です。ウィーン以外にもバート・イシュルやザルツブルクも周ることができました。
それにしても、今年のヨーロッパは記録的猛暑だったようです。各地で摂氏30度を超える日が続き、注意報も頻繁に発令されていました。同時期の東京では35度を超える日が当たり前だったので、相対的には快適に感じた部分もありましたが、オーストリアはエアコンがない建物が多く、Airbnbで泊まった部屋も全て冷房がなかったため、夜は少し寝苦しかったです。それでも、夜には気温が28度近くまで下がることが多かったので、眠れないほどではありませんでした。
写真はデジタルでもフィルムでも撮ったのですが、ここではフィルムのスキャンを載せておきます。綺麗に撮れているのは当然デジタルなんですが、半年経って見返したときに楽しいのはなぜかフィルム機で撮った写真なんですよね。機材はNikon F6 + 58mm f/1.4Gという個人的黄金コンビです。
冷蔵庫で大切に保管していたフィルムたちが、気づけば使用期限をかなり過ぎてしまっていたため、このオーストリア旅行では思い切って一斉に供養することにしました。市場価格が今の3分の1くらいだった頃に購入したものです。フジの業務用100やPRO400Hなんて、もう手に入らない…。
ウィーンは神聖ローマ帝国時代の歴史的遺産と都市機能が混ざり合っていてとても楽しい街です。「我々こそがドイツ語圏の中心である」という主張がところどころに見え隠れするのもウィーンを歩いていて面白いところです。
写真は撮っていないんですが、ウィーンの住宅を見ていると頻繁に表札(大きめのメタルプレート)に名前と学位が書いてあるのを目にすることがありました。てっきり医院かと思っていたのですが、後から調べてみるとオーストリアに限らずドイツ語圏では博士が表札に学位を書く文化があるらしいです。面白いですね。
ちなみにウィーン名物のシュニッツェルはSchöne Perleで食べました。観光客というよりは地元の人で混んでいるようなお店でした。早い時間がおすすめです。
バート・イシュルはハプスブルク家の避暑地として知られている街です。日本で言うと箱根あたりのイメージでしょうか。 ここには歴史的にも有名なケーキ屋さんがあり、実際スイーツは大変美味しいのですが、川沿いにあるせいか数多くのハエが。特に甘い飲み物を頼むとすごく寄ってくるので、夏場はご注意ください。たぶん紅茶やコーヒーを頼めば大丈夫です。
バート・イシュルを拠点にして風光明媚な観光地として有名なハルシュタットまで足を伸ばしました。本当はハルシュタットに泊まろうと思ったのですが、宿が少なすぎる、かつ値段が高すぎるので諦めてバート・イシュルから電車とフェリーを使って日帰りで訪れました。片道45分ぐらいですね。ハルシュタット湖を渡るフェリーから見える景色も素晴らしかったので大正解でした。
ハルシュタットからの帰路はObersee駅で途中下車し、遅めのランチをUferwirt Seeraunznで食べて帰りました。店内は自転車乗りやハルシュタット湖での湖水浴を楽しんだ人達で賑わっていました。ハルシュタット湖に限りませんが、オーストリア人は夏場は湖や川でよく水浴びを楽しんでいるようです。バート・イシュルの川でも泳いでいるのを見ましたし、ウィーンでもドナウ川でも泳いでいるのを見かけました。(後者に関してはそこまで綺麗な川には見えませんでしたが…)
最後にザルツブルクに寄りました。ザルツブルクといえば音楽の都です。ちょうど訪れた時期も音楽祭が開かれていたのですが、気付いた頃には予約が埋まっていたため今回は残念ながらコンサートはパス。いつかリベンジしたいですね。ザルツブルク城に上ったり、美しい街並みを眺めるだけでも十分楽しめました。夕食はGasthof Goldgasseで。今回の旅行で食べたオーストリア料理の中で一番おいしかったかも、とは友人の談。
真夏のオーストリアは想像以上の刺激でした。今回行けなかった音楽祭のコンサートを含め、まだまだ回りたいところはたくさんあります。すぐに再来することは難しいかもしれませんが、この旅行の思い出が薄れてしまう前にはまた訪れたいものです。